2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

協同組合と給料

私は全農在職中から異端児と言われ続けた。何故、異端児なのかというと普通の人が考えつかないようなことを企画して実践するからだと思う。 所沢のダイオキシン農家の事件を見て、農家の無実を証明する方法を研究するうちにトレーサビリティという仕組みの開…

協同組合と下町

私は全農に入って初めて協同組合という概念を知った。私は農学系ではないので農業経済学や協同組合論などという単位は無かった。 入った当初、宮城県の農協の婦人部の会議に出席した時のことを覚えている。私は東京出身なので何かの拍子に「東京者には協同組…

国民の自立

集団的自衛権の議論が進められている。国民の命に関わる重大な問題にも関わらず、内閣という非常に狭いなかで議論が進められている。国民が送り出した議会での議論ではなく、議員が所属する政党の与党という一部で議論され、更にその与党の一部である内閣と…

EU市民の意識

環境支払いや新政策の項目でも少し触れたが、EUの農業改革を目標にして農水省は農業構造改革を進めようとしている。私はEUモデルに固執しないほうが良いと思っている。それは私が1980年代のEC市民であった経験から肌で感じ取っている。私がEC市民だった当時…

日本型環境支払い

この言葉を聞いて何を意味するのかきちんと理解している国民は少ないと思う。農家そのものも理解していない場合が多い。具体的には「ふゆみずたんぼ」であるが、これまでの支払い対象は冬場の水田に水を張れば、それだけで対策費が支出された。農家にすれば…

総合農協の意味

総合農協というと一般的には農協が様々な事業を独占的に手がけているイメージである。だから独禁法適用除外団体の問題が出ているのだと理解されている。しかし総合農協の一番の特徴は様々な事業展開にあるのではなく、様々な事業の財布が一つであることなの…

農協改革の先送り

規制改革会議答申の農協改革がトーンダウンしてきた。私とすればこれまで書いてきたように、今回の改革は国民が農業問題を真剣に理解する絶好の機会だと思いいくつかのブログを書いてきた。しかし今回また先送りをするということは、従来と同じパターンを繰…

准組合員の制限

今回の農協改革で准組合員の制限という項目がある。これは国民生活とどのような関係があるのかを説明したい。最近の数字では農協の正組合員は472万人、准組合員は497万人という数字が発表されており、准組合員数が正組合員数を上回っている。本来、農協は農…

今、何故、農協改革なのか

非常にきな臭い臭いがする。何故、この時期に農協改革の議論が前面に出てきたのか。今、集団的自衛権の議論をしている時期に議論すべきことは、兵站食料問題ではないだろうか。海外に自衛隊が出ていって戦争をするためには、武器だけでは戦えない。当然、自…

系統という言葉

私が解説している系統という言葉は何を意味するのか分からない、と一連の農協改革の問題点が見えてこない。系統という言葉の使われ方について、これからも様々な解説をしてゆくが、この言葉は同じ地域には住んでいないが「村の意識」を意味する。村といって…

系統利用率

全農に入ってこの言葉も私をびっくりさせた。系統とは当時、農協・経済連・全農という農協組織を意味し、そこの組織間で経済事業をする場合の組織利用状況を表す数字であった。農家は農協を利用し、農協は経済連を利用し、経済連は全農を利用するというのが…

系統メーカー

全農に入りたての頃、系統購買事業は農家組合員を商系事業から守っているという話しをよく聞いていた。私には意味不明であった。文言通りに受け取ると、農協以外の商売人は農家を騙し、悪徳商売をするのだという理解になる。しかし「系統は善、商系は悪」と…

系統経済事業

農協には一般社会では分からない言葉がある。私が全農に入って最初に当惑した言葉が「系統」という言葉であった。一般的に系統というと電車やバスの路線を指すが農協では別の意味で使われる。系統とは農協グループ全体を総称するものでもなく、農協の経済事…

農協改革と国民

最近の新聞には、農協をめぐっては先月、政府の規制改革会議がJA全中の廃止や全農の株式会社化など抜本的な改革案を提言したことを受けて、自民党はJA全中を5年程度の猶予期間を設けて廃止するという案を軸に調整を進め、今週中にも改革の方針をまとめ…