サンフランシスコ講和条約と自衛隊

大嘗祭と憲法の項目でも書いたように戦後の歴史のなかで不思議に思うことを整理してみたい。その3つ目がサンフランシスコ講和条約と日米安保条約である。ポツダム宣言受諾後の日本では「終戦」という天皇の意志が国民に伝わり、占領軍により武装解除がなされ…

天皇とマッカーサー

大嘗祭と憲法の項目でも書いたように戦後の歴史のなかで不思議に思うことを整理してみたい。その二つ目が天皇とマッカーサーの写真である。 マッカーサーが厚木に到着して以降の経過を時系列で紹介してみたい。8月30日にマッカーサーが厚木に飛来した。 当時…

ポツダム宣言と終戦

大嘗祭と憲法の項目でも書いたように戦後の歴史のなかで不思議に思うことを整理してみたい。その最初の一つがポツダム宣言の受託と8月15日の皇居前広場の写真である。ポツダム宣言とは1945年7月に米・英・中の名において日本に発信された「全日本軍の無条件…

従軍慰安婦問題と奴隷

アメリカの地方議会で韓国の慰安婦像の設置が可決されたという新聞記事を読んでずっと違和感を感じていた。最近、その違和感の原因が分かった。その原因とは従軍慰安婦がsexslaveと英語訳されていたことだ。Slaveという言葉は奴隷と訳され、殆どの日本人はア…

有機と持続可能

ベーシックインカムとボランティアのところでも書いたが、日本での有機農業はなかなか進展していない。その理由は何故かと言うと、国民の殆どが有機農業は単に化学合成物質を使用しない「食の安全」を志向する農業だと思っているからだ。有機農業という言葉…

ベーシックインカムとボランティア活動

先日、テレビでベーシックインカムについて放映されていたが、ネットで調べてみると以下のように書いてあった。 就労や資産の有無にかかわらず、すべての個人に対して生活に最低限必要な所得を無条件に給付するという社会政策の構想。社会保険や公的扶助など…

無宗教と自然法

明治維新まで日本人の概念に無かったもの、それが「宗教」という概念と「自然(シゼン)」という概念である。現在では普通に使っている言葉であるが、2つとも西洋文明の概念であり江戸時代までの日本人には理解出来なかった。 日本人は海外旅行に行くと入国カ…

大嘗祭と憲法

平成19年5月1日に現在の皇太子が新天皇として即位され、皇位継承を内外に示す「即位の礼」が同年10月22日に国事行為として行われることが発表された。それと同時に大嘗祭が11月14日15日に皇室行事として行われることも発表された。 このニュースを聞いて殆ど…

憲法改正の考え方

憲法改正論議が本格的に始まっているが、おかしなことがある。憲法改正の議論は知性と理性に基いてするものであるが、感情に基づいた問題提議がされている。1つは「現在の憲法は占領軍によってつくられたものであるから改正をしなければならない」という問題…

余命宣告

数ヶ月前に医者から余命宣告を受けた。70才での死亡確率が40%で75才での死亡確率が70%の病気だそうだ。2年前にも同様の話しをしたと医者は言うが、私はあまり覚えていない。CTスキャンの画像を2年前と今回を比較してみると症状が進行していることは素人の私…

食料自給率とJアラート

Jアラート(全国瞬時警報システム)に対する国民的議論が巻き起こっている。Jアラートは国民を不安に陥れるだけで、政府は本当に国民の生命を守ろうとしているのかという議論である。これまでも様々な危機があったかもしれないが、自分たちの頭上を北朝鮮のミ…

2025年問題とゾンビ

先日、テレビで放送大学を見ていたら地域介護のテーマで地域住民と行政が一体となった取組事例を紹介していた。私が以前から提案している住民同士の見守り介護を組織的に展開していたので、ここに整理して提案したい。 私の地域ではチームみ組という名で「声…

子ども農園

現在、私の地元の日野市で新規の田んぼを造成中である。こども農園は(仮称)であり、そこでは子どもたちを中心にして様々な活動を展開するのでそのような呼称にしたが、正式にはまだ決まっていない。現在、国交省で特定生産緑地指定制度の創設や田園住居地域…

トランプと民主主義

今週末にアメリカの大統領就任式が行われる。世界の人たちが予想をしなかった人物が大統領になろうとしており、更に大統領に就任する前から様々な発言で世界に物議をかもしている。その発言の内容はさておき、トランプはツイッターという手法を駆使して相手…

中央大学ボランティア学生を受け入れての感想

今回の企画は当センターとしても初めての試みだったのでどのようになるか殆ど予想できなかった。しかしセンターとしてはセンターの炊き出し食事会に学生が参加するという形で行ったので、学生受け入れに際しては特別な配慮はしなかった。センターの活動のあ…

都市農業基本法では都市農地の減少を止められない」

平成27年に成立した都市農業振興基本法に基づき都市農業振興基本計画が定められたが、この計画では都市農地の減少に歯止めをかけることはできない。何故ならば、この法律の目的は読んで字のごとく「都市農業の振興」であって、「都市農地の保全」ではないか…

都市農地減少の原因

都市農地を巡る情勢は大きく変化しようとしているが、私は根本的な原因にメスを入れないかぎり農地減少に歯止めはかからないと思う。根本的原因とは3つあり①都市農業経営の採算性の低さ②高額な都市農地の相続税③私有財産の処分権限である。都市農業経営の採…

格差社会

アメリカの大統領選挙でトランプが躍進を続けている理由として、現在のアメリカでは格差を生んでいる社会構造に不満を持つ人が多く、その殆どの人たちが既存の価値観をぶち壊す可能性をトランプに期待しているという報道がされている。日本でもアベノミクス…

原爆被害者への謝罪

伊勢志摩サミット後にオバマ大統領が広島を訪問するにあたり、アメリカ人の半数が原爆投下は正当であり原爆被害者に謝罪する必要はないと思っているという報道に対して日本人の殆どは違和感を持っている。しかしこの違和感の原因は何であるかについて解説し…

農地は誰のもの

現在、TPPの影響による耕作放棄地の増大や平成34年に期限を迎える改正生産緑地法等により、国内の農地は大きな転換点を迎えようとしている。一方、北朝鮮や南シナ海等での国際紛争が想定されるなかで平和安全法が施行され、軍靴の音が聞こえ始めている。更に…

エンゼルズ・シェア

先日、新聞にこの言葉の解説が掲載されていた。日本語では「天使の分け前」とか「天使の取り分」というそうだ。ウィスキーなどを長い期間、樽の中で熟成させていると、どうしても少しずつ蒸発していく。この減った分が「天使の分け前」なのだ。英国の人情コ…

TPPと石高制

私は地域でゴミ減量や地域防災等の様々な取り組みをしているが、その取組と仕事が合体した。私のNPOでは田んぼの生きもの調査活動を通じて日本の田んぼの保全を図ってきた。つまりTPPが実施されても日本の稲作農家が田んぼを耕作し続けられる仕組みを模索し…

韜光養晦

私はこの言葉が現在の中国の外交戦略の底辺に流れているということを最近読んだ本で知った。著者は石平で「なぜ中国は覇権の妄想をやめられないのか」というタイトルの本であった。この難しい漢字は「とうこうようかい」と読み、ウィキペデイアでは次のよう…

命とお米と田んぼの関係

お米を石高制と尺貫法で考える 現在、お米はスーパーやお米屋さんでビニール袋入り売られていますが、単位はkgです。炊飯器の目盛りは「合」という容積なのに、何故、買うときはkgという重量なのでしょうか。戦後、「新嘗祭」が「勤労感謝の日」にとって代わ…

EU市民の意識転換

1992年以降、EUでは農家に対する直接支払い政策が展開され、EUの農家は国際価格競争から解放され、関税の問題も殆どありません。何故EUで本格的な直接支払い政策への転換が実行出来て日本で出来ないのでしょう。その原因を究明しないかぎり、再び同じ失敗を…

20年前と同じ失敗を繰り返すTPP農業対策

TPP交渉の合意を受けて、政府は国内農業対策を実施するという。このままでは来年の参議院選挙での農村票の獲得が難しいと判断しているからだと思われる。しかし実施しようとしている内容が次々に明らかになってきているが、一連の対策を実施しても日本の農業…

新嘗祭

今月の25日に明治神宮の参集殿で「いのちの感謝収穫祭」新嘗祭を開催する実行委員長になっている。この取組は農山漁村資源開発協会が以前から主催しているもので、私たちは昨年から事務局としてお手伝いをしている。 従来の新嘗祭の企画とは多少異なり、昨年…

安保法案採決不存在

安保法案の採決不存在の署名が来たので、以下の文書を添付して賛成した。 私は丁度、西欧文明を様々な視点で分析し、私たち日本人が当たり前と思っていることが実は明治維新以降の新しい考え方であることが分かってきた。その中で、日本人が思っている民主主…

民主主義の錯覚

2030年、今から15年後の私たちの暮らしはどのようになっているか。それは神様だけが知っているという人は、本当に人生を主体的に生きているのだろうか。主体的に生きるということは、そんなに難しいことではなく、様々な社会変化に対して主体的な意志を持っ…

生きもの調査とカントの純粋理性批判

最近、西洋哲学とキリスト教関係の勉強をしている。そのなかで学生時代は全く歯がたたなかったカントの純粋理性批判にぶつかった。私の理解では、この本はデカルトの物心二元論やヒュームの因果律では説明出来なかった「神の存在証明」に終止符を打ったもの…